保護者は知っておいて欲しい。今の時代の学歴の意味―。

日本というのは、色々な意味で『ガラパゴス』という独自性のある国として名高い島国です。
他の大陸と繋がっていない事で、独自の進化をしやすいのですが、それは働き方や職場の価値観という面でも同様に存在します。

『労働』という事と、『教育』という事は、直結します。
それは国民の三大義務の案件を考えれば当然です。『勤労』『納税』『教育』だからです。
『勤労』が無ければ人は全てではないですが、多くは生きていけません。それはお金の問題ではなく、やりがいとか、生きる糧を失う事で人格が崩壊しがちだからです。
『勤労』がある事で、『納税』つまりは年貢の回収をし、国の運営が可能となります。
『勤労』と『納税』で今を回す事はできますが、それでは未来がありません。
より発展性を持ち、労働の質を高め、高い品質やサービスを作る為には知識が必要です。また国と国との競合の中にあって、学が無いというのは致命的です。そこで『教育』があります。

この『勤労』『納税』『教育』というのは、それぞれが補完しあい、今と未来を作り出す為に必要となる最低限の要素となり、故に 国民の三大義務 と言われる訳で、非常に密接な関係があります。

私が 教育者でもありながら、やたらと社会学を子ども達に教える、社会の仕組みを教えるのは、この3要素がそれぞれにどの様に作用しているのかを理解して、今学校で学ぶ事が何のためなのかという目的意識を持たせる為です。
そして、それもまた、子ども達が大人になった時に、意味のある学びに繋げて貰う為という事でもあります。

さて、今回は、そんな私が、実際に子育てされている保護者の方も当然に、ただ漠然と、勉強しろ…という、安易な?判断ではなく、今の現実を少し知っておいて貰って、それも考慮した後に、子育ての1つとして役立ってもらえたらなと思いました。

グローバルというのなら海外の働き方とはどうなのか

日本も学歴社会と言われますが、実際の所、海外の方が学歴社会です。
しかし、学歴というモノの使われ方が違います。

仕事の区分として、よく聞かれるのは、ホワイトカラー・ブルーカラー と呼ばれるものです。
ホワイトカラーは、袖の色が白い。つまり事務職や、頭脳で働く人、に対して、ブルーカラーとは作業着の色。つまり、肉体を主体に働く人という事で、それ自体が、給与の違いがある訳ではありません。
海外の場合、例えば建築士は、医師と同等に扱われますが、日本ではまた違った印象になろうかと思います。

皆さんが想像しやすい一般企業という意味での区分は…
上級職員・下級職員という区分になります。

■上級職員
経営・マネジメント・企画等、労働時間と成果が直結するものではないモノ。なので残業等、労働時間によっての評価はされませんし、残業代も出ません。

■下級職員
現場労働者。命じられた仕事を済ませて提示までに退社する。
時間外は当然に残業代がでます。 日本だと一般的な正社員や派遣さんやパートさんの様な時間勤務の方を想像してもらうとわかりやすいかもしれません。

これまでの日本の会社組織というのは『社員の平等』というのが大原則としてあります。
例えば、パートはパート。派遣は派遣・社員は社員・役員は役員・・・という、肩書のような?そんな区分で割れています。
なので、長年頑張ってくれている派遣さんを、仕事も大してできない新入社員が派遣さんに命令や下げて見るというような、バカな事が起こる訳でえす。

これに対して、海外の場合は『職務の平等』です。
職務内容が同じならば、雇用形態に差が無い。派遣だから、社員だからという区分等そも、給与の差も存在しない…。もちろん、人種による違いも無い。という感じで『仕事』を中心に全ての物事が判断されます。
だって、ここに集まっているのは、仕事をする為であって、馴れ合いの為に来ている訳じゃない…。 日本には無い合理的な判断です。(私は好きです。)

『結果主義』と『責任』

『結果主義』とは、常に結果を求められると思いがちです。実際の所そうなのですが、別の言い方をすれば、結果を出せば、後は自由という事です。
結果を出す事も、出した後に遊ぶ事も、結果を出さない事で減給されたとしても、それは自己の責任の中で考えて動くべきという事です。

例えば、私の場合、HEARTSを私の権限で1か月休みにします。
とします。 そうすれば、私は1か月の自由は手に入れられるかもしれませんが、それに伴う反作用も理解しなければ、なりません。 生徒さんからも当然ブーイングは出ます。

もっとも、私…3日間 生徒さんと話さなかったら、寂しくて死ぬ
(´・ω・`) だってウサギだもん。

この様な『結果主義』で評価されるのが、一般的です。結果を主体に考え、また下級職員は、自分で目標設定をするという事がありません。あくまで上からの指示を確実にこなす事が求められている訳です。

海外の映画やドラマなんかで、オフィスの映像とか映りますよね。やたらと、パーテーションで区切られているってイメージないですか?
こんな感じの

区切る事で、仕事への集中力が増すという事もありますが、同じフロア・同じ職場にいても、基本的に一人ひとり振られるタスクが明確に違うからです。
そして、一人ひとりは自分のタスクが終われば、その日は帰ります。

日本の様に、上司が帰らないと、帰れないとか、変な空気はありません。
海外では、残業する人=無能 と判断されるのは、計画性の無さ。作業効率の悪さ。など。そういう事になるので、ガッチガチに仕事こなして、サッっと帰りますが…。

このように、仕事そのもので評価されるというのが明確で、変に上司にへつらう必要もありません。(我儘言っていいという事ではありません。)
こういうのは、若い世代には良いかもしれませんね。ただ、結果で評価されるから、無能と判断が下りれば、それこそ、即日段ボールに荷物を突っ込んで、解雇される…という事にもなりますが。
その点、日本は優しいですよね。
少なくとも首にするにも、1か月前には勧告しておく必要があるというのは、労働基準法の原則で決まってますから(例外もありますけど)

下級職員の場合、自分で目標設定しないという事もあり、また与えられたタスクをこなす事が目的ですから、成果主義というのはなかなか難しく、職務給として一律で評価されます。
当然、同一賃金・同一労働です。

しかしながら、下級職員は、基本的にずっと下級職員です。
下級職員が上級職員に上がるという事は基本的にありません。
つまり、日本の様に、勤務年数が長いからという理由だけで、役職が割り当てられるという事にはなりません。

下級はずっと下級・上級はずっと上級。
上級は、ポストがあけば、そこを埋める募集をする。という感じです。
そして、時代の流れに乗れない事や仕事ができないと判断されれば、クビになるという事ですね。

また、下級職員は、どうしても年齢的に30代あたりで賃金が頭打ちになります。
やはり、身体や能力も含め、劣化していくからです。価値観という意味でも。
時代の流れには、やはり若い方が柔軟ですから。
そこで、経験者・解雇したくない下級職員には、解雇であっても、最後の最後まで待ったり、また景気が良くなったら直ぐに呼び戻すというような事があったりします。

シビアですよね。でもこれが海外の普通だから、日本が如何に甘いかというのが良く分かると思います。

結果主義と学歴

これだけ結果を尊重するという事で、では学歴とは何なのかというと。そのままです。
高学歴だと、良い結果が残せるんだろう? という事です。

日本は、経団連が作った 就職活動というお祭り、消費税の増税を政界にさせたりと、日本国民を苦しめる?案件をめちゃくちゃ出しますが、経団連の役員は『東大卒の男性に限定』されています。
凄くクローズドな世界ですよね。

今回の消費税10%にしろ、2025年度までに消費税を19%にしろ!と 政権に圧力をかけているのもこの人たちで、民主党政権下の時に、ごり押しされ、今になって伸ばして伸ばして、耐えきれなくなって、 最近になって、実行された…。 という事で、別に自民党や安部首相が考えた事ではありません。やらされてるという感じです。結果、日本は未だもって、不景気の真っただ中で、デフレが続いている状態です。
それに税金だけが上乗せされていくから、たまったもんじゃないですね。

何とか食料は国民の生きる糧、これには増税させないで!と頑張ったのが公明党さんで、いわゆる『イートイン脱税』なる物が流行ってる訳ですね。

経団連がこのような動きをするのかというと、経団連は基本的には大企業による連合ですから、大企業にとってメリットがあるように圧力をかける訳です。
例えば、消費税増税しかり、法人税の引き下げ、社会保障等の企業の公的負担の軽減、研究開発促進税制の拡充等の 大企業優遇制作 となる物をごり押ししてきます。

大企業で働く社員は、数万人。その下で働く、二次企業、三次企業となる下請の生活。
敷いては、日本全体の…と影響を受ける事があるので、政治家もそうそう無碍にできない事もあります。

ちょっと話飛びましたね。すみません。毎回。(´・ω・`)

先ほど『ポスト』の話をしましたが、基本的には人員は、余すという事はあまりありません。
必要に応じて募集するという『欠員募集』が基本です。
欠員が出たからといって、そこで何年か働いていた人を昇進させる…なんて事はありません。

その為、外部から入れる為に、その人の実践力というのが問われる訳です。
その為の学歴です。 
一定の職務経験や専門経験を証明する為の学位で評価されます。
入社後、即時実践! 日本の様に、職場にもまれて学ぶ。というのはありません。

だって、仕事で役立つ為に、学んできたんだろう?
なのに入社して仕事ができないとは、どういう事なんだい?! 
君は大学で何を学んだんだ?!  という事です。

そこで、大学生というだけでは、職業経験がありません。 
職業経験が無いという事そのものが、自分をセールスする時に不利になります。
自分を雇えば、確実に役に立つ。それだけの学位と、スキルを既に持っている!

という為に。 だから『インターンシップ』というのがあるんです。

でも、日本のインターンシップって、どうでしょうか。
インターンシップに参加したという事で、見てもらえるとか、面接時、参加したという事を問われた時に、優位になるかも!

という感覚です。 意味が全然違いますよね。
危機意識も、目的も。

私はインターンシップへ行った事はありません。私の時代ではまだ日本にそういうのが無かったというのもありますが、就職フェアというのも、1度だけ経験の為に行きましたが、殆ど行きませんでした。
私の場合は、どこの会社に入るとか、どうでも良い。
そうではなく、私のやりたいのはこれ! という目的での就職活動ですから、求人票も来てない全く、異業種の会社に、直接行って、私を面接してほしい!働きたい!と門戸を叩いたのが、私の就職活動です。
なぜなら、私に正社員で働くというのは『お金を貰いながら、その業界を学べる!めっちゃお得な場所』という感覚だったからです。

海外では、大学院に行くのは、高収入を得るさらに専門性の高い職種や学位を取得する為という目的が明確な一方で、日本の場合は、そこまで職務に必要な専門性の高い学位を求められる事は、全体から言えばかなり少なく、大学で何を学んだか…なんて事は、あまり重視されません。
就職活動に乗り切れず、大学院に上がる…という話を、ちょこちょこ聞く事もありますが、大学院に上がっても、逆に企業にしてみれば、そこまでの専門職が無ければ、嫌煙され就活がより失敗するという事になる…というのが、日本企業の現状です。

日本の場合は、上司からの指示を柔軟に対応できる、コミュニケーション力や、どの部署に配置されても良い、オールラウンドなスキルが問われます。
なので、学科を殆ど問われません。大学の名前・大学の偏差値によって計られます。これが、就活時の『学歴フィルター』というモノです。
就活時に、みんな同じ色の服と、同じような髪型なのが、何千人もいるんですから、個性や、仕事ができる、デキないなんてものを見ない訳ですから、当然システム的に、フィルタリングをかけるのは仕方ないですね。

そして、一般職の場合は、柔軟性を学ぶ為に、入社直後は大体 営業に配属され、その会社のやり方を学びます。そして、ついていけなかったりすると辞めていくという流れです。

海外と日本の労働市場と価値観の違いまとめ

海外が『職務平等』を重視
日本が『社員平等』を重視

海外は職務がなくなれば解雇(全員が請負業務をしている感覚)
日本は職務がなくても解雇しにくい

海外が『能力主義』ゆえに、段階的な階級を無くした
日本は『年功序列』によって、勤続年数により、あまり能力を問わなくなった

それぞれに一長一短はあります。どれが良いという事ではありません。
ただ、年功序列により、終身雇用という『社員平等』というのを掲げていた日本が、グローバル化もさることながら、海外資本の会社が増える事で、海外ベースの働き方を取り入れつつあり、それからかなり年数が経ってきているという事です。

年功序列がゆえに、老人が若い社員を潰す。 それでも、60歳あたりで退職していたころは良かったですが、定年が70歳となってきたら、もうさらに若手の社員は、働きにくくなります。
新しいベンチャーではそういう事はありませんが、古い組織形態。例えば行政関連の、一般の小学校・中学校等もそうです。

経験を持った、柔軟性のある有能な先生が残ればいいのですが、現実は能力も無く、昔の価値観を押し付ける人が多いのも事実であり、それを懸念して学校の先生を辞めていくという人は後を絶ちません。
今、学校の先生不足になってるのご存じですか? 足りないから、それぞれの市から先生借りてる状態なんですよ。

民間企業の場合は、頑張っても、年功序列はあっても、終身雇用も無いという、ある意味『職務平等』と『社員平等』のデメリットを組み合わせたような状態。
これが、今の日本の社会という事になります。

学ぶ事は、社会に役立つためのスキル。
海外のやり方というのは、遅かれ早かれ日本に導入されます。
そして、それは来るとき、数年で何事も無かったかのように、がらっと価値観が変わります。

勉強は大切な事ですが、日々親子との会話で、何に重きを置き、何のために今学び、将来の変化を想定して、子ども達を導いてあげてくださいね。

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